ベアリングの測定には様々な方法がありますが、一般的に使用されている方法をいくつかご紹介します:
1.外径測定方法:マイクロメーターや外径ゲージなどの工具を使用して、ベアリングの外径寸法を測定します。この方法は、外径が大きく、長さが短いベアリングによく使われます。
2.内径の測定方法:ツイストフィンガーやノギスなどの工具を使用して、ベアリングの内径サイズを測定する。この方法は、内径が大きい軸受によく用いられる。また、ベアリングの穴の測定は、内径ゲージを使って外径マイクロメータで基準寸法を確認し、同時にベアリングの穴の真円度と円筒度を測定する必要があります。
3.肉厚測定法:マイクロメーターや外径ゲージなどの工具を使用して、ベアリングの肉厚寸法を測定する。
4.振動スペクトル解析法:ベアリングの振動加速度、速度、変位を周波数ごとに測定し、そのスペクトル特性を分析することで、ベアリングの運転状態を把握することができる。この方法は、高精度の振動センサーとスペクトラムアナライザーを使用する必要があり、精度は高いが測定時間が長くなる。
5.衝撃パルス法:運転中に軸受から発生する衝撃パルス信号を測定し、そのパルス振幅と周波数特性を分析することにより、軸受の損傷程度を判定することができる。この方法は、高速で簡単という利点があるが、精度は振動スペクトル解析よりも若干低い。
6.温度測定方法:軸受の運転中の温度を測定し、温度変化の傾向を分析することにより、軸受の運転状態を知ることができる。この方法は簡単で実施しやすいが、高速回転する軸受の場合、温度変化が小さく精度が低い。
また、軸受の性能や状態を総合的に評価する方法として、回転試験、騒音試験、摩擦試験、寿命試験などがあります。回転試験は軸受の回転安定性を、騒音試験は軸受の運転時の音を、摩擦試験は軸受が回転したときの摩擦力の大きさを、寿命試験は軸受の寿命を、それぞれ所定の条件で評価します。
一般に、軸受の測定は、それぞれの必要性や条件に応じて適切な方法を選択し、より正確な測定結果を得るためには、複数の方法を組み合わせて総合的に評価する必要があります。また、測定を行う際には、作業手順にも注意し、誤差が生じないようにする必要があります。